一人でも失敗したら終わる世界で、人類はどう生き残るか
人類は、失敗からしか学べない。 痛い目を見て、次はこうしようと修正する。 試行錯誤こそ、人類最大の武器だ。 だが、その武器がまったく効かない領域がある。 一度起きたら、そこから学ぶ主体がもういない失敗だ。 そしてAIは、その「取り返しのつかない失敗」を、国家ではなく一人の個人が起こせる時代を近づけている。 善意 Read more
人類は、失敗からしか学べない。 痛い目を見て、次はこうしようと修正する。 試行錯誤こそ、人類最大の武器だ。 だが、その武器がまったく効かない領域がある。 一度起きたら、そこから学ぶ主体がもういない失敗だ。 そしてAIは、その「取り返しのつかない失敗」を、国家ではなく一人の個人が起こせる時代を近づけている。 善意 Read more
Gmailには、何のためらいもなく個人情報を書く。 クレジットカードの番号も、家族の予定も、通院の記録も、メールには平気で残っている。 なのに、同じ人がChatGPTには入れない。 学習をOFFにする設定があると分かっていても、指が止まる。 自分でも、少し矛盾している気はしている。 技術的に見れば、Gmail Read more
引き継ぎ資料を、丁寧に作り込む。 構成も、背景も、想定される疑問への答えも、網羅する。 渡す側としては、それが親切だと思っている。 ところが、資料を精緻にするほど、受け取った側は自立しない。 「次は何をやればいいですか」「このやり方でいいですか」と、判断を外に投げ続ける。 おかしなことに、こちらが渡したものが Read more
研究やPoCが、なぜか前に進まないことがある。 手は動いている。 実験もしているし、コードも書いている。 それなのに、何ヶ月経っても「で、結局どうなの」に答えられない。 逆に、同じ時間で、するすると本質へ迫っていく人もいる。 両者を分けているのは、個別のスキルの差ではなさそうだ。 仮説を立てる力でも、実装力でも Read more
プログラミングの設計はできるが、UI/UXデザインの心得がない。 向き不向きはあるかもしれないが、まずは基本的な考え方や思考のフレームを押さえたい。 UI/UXデザインの根本にあるのは、「自分が正しいと思う構造」ではなく「相手が迷わない構造」を作るという視点の転換である。 プログラミングでは論理的に正しい Read more
作り込まれた提案が会議に出てくる。 資料に隙はなく、想定問答まで用意されている。 反対意見は出ず、会議は静かに終わる。 合意は取れた、はずだった。 ところが後になって、別の場所で本音が漏れる。 「本当は違う案がよかった」「あの場では言い出せなかった」。 発言を封じた人は誰もいない。 封じたのは、提案の完成度そのも Read more
「失われた30年」を、打つ手がなかった時代だと思っている人は多い。 だが、当時のエコノミストは、何をすべきかをだいたい分かっていた。 不良債権の早期処理も、労働市場の改革も、答えは出ていた。 それでも、30年動かなかった。 答えがあったのに、動かない。 この奇妙さの前では、「正しい政策は何か」という問いはあま Read more
AIは、賢くなるほど冷たくなった。 エージェントとして自律的に仕事をこなす能力を上げたモデルほど、会話の温かみを失っていった。 「決めつけが強い」「ASDっぽい」と評されるようになる。 直感に反する。 賢さと優しさは、同じ「性能」の別の面のように思える。 なのに、片方を伸ばすと、もう片方が削れる。 このトレード Read more
設計とは「何かしらの予測や見立てがあり、そこに対して仕掛けや仕組みを用意すること」であり、 言い換えれば「まだ存在しないものの論理構造を先取りすること」、つまり世界に対する仮説を含む行為である。 この記事では、設計という行為の定義から、品質を決める要因、そして設計者の直感がどこから来るのかまでを整理する Read more
お金を払うと、「この前のお礼に」というやり取りが消える。 代金を渡した時点で、貸し借りはその場で終わる。 便利なことだ。 だが、この「終わる」という感触は、思っているより深いところまで届いている。 Financeという言葉の語源は、「終わらせる」だ。 お金とは、関係を清算して終結させるための装置だった、という Read more